粟島のだるま窯

東風源治窯について

昔、瓦を焼いた、だるま窯は、日本に数基しか残っていない、貴重な文化財です。
何の表示も無いけれど、この窯は、三豊市の文化財に指定された大切な窯だそうです。
実は島には、だるま窯が他に2基あります。しかしこれらの窯は、野ざらし状態で
長年放置され,外壁は崩れ、崩壊寸前です。
東風源治窯を文化財として、後世に残すのであれば、屋根を付けて外壁を保護し、
火を入れて焚くのであれば、職人の手で、時々内壁の全面補修が必要です。
先生方や市の偉い人達が、内壁を部分補修しながら火を入れて、使っている、
東風源治窯と、田原家の窯や喜田家の窯の内壁を比較して下さい。
昔、職人が全面補修をしながら使った、窯の内壁は、今でもこんなに綺麗です。
貴重な文化財が、外壁は雨で溶けて薄くなり、数ヶ所に出来た亀裂から、
煙が漏れはじめました。
この状態で使用して、もし中心(耐火煉瓦部分)が壊れたら、修理の出来る職人は、
もう居ないんです。
だるま窯の愛称で呼ばれたこの窯に、昔の様な、だるまさんの面影は、見られません。

窯の外壁は亀裂がひどく、蓋をすると、至る所から煙が漏れ始めました。

職人を入れて、外壁を補修しても、屋根が無いので、壁が溶けて、亀裂が走り、無残な姿になってしまいました。

内部は亀裂がいっぱいです、部分的な補修で大丈夫でしょうか。

約60年風雨にさらされ、外壁が溶けて、中心の耐火煉瓦が現れました。外壁は、ほぼ崩壊状態です。 (田原家の窯)

最後まで、職人が全面補修しながら使った窯は、60年以上経つて、外壁が朽ち果てても、内部はこんなに綺麗です。
                          (田原家の窯の内部)
喜田家の窯・こちらも職人が、時々全面補修しながら使った窯で、内部は何十年たっても、ひび割れも無く綺麗です。
全面補修とは、ひび割れた内壁を全部はがし、土と砂と藁で内壁を新しく作り変える作業で、窯を維持するために、
窯焚き職人が時々行う大切な仕事です。

島には、だるま窯の窯炊き職人が居なくなってしまいましたが。先日、偶然に詫間町で、だるま窯の窯炊き経験者に
会う事が出来て、色々貴重な話を聞きました。近いうちに東風源治窯の様子を見てもらいます。
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